新傾向問題>合格トピックス>合格発表 総評(1級)
試験結果
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受験者数(受験率) |
合格者数 |
合格率 |
学科 |
20,580人(82.4%) |
8,562人 |
41.6% |
実地 |
14,210人(88.1%) |
5,710人 |
40.2% |
合格基準
得点が58%以上
なお、合格基準は得点が60%以上を想定していましたが平均点が想定より低かったこと等を踏まえ、上記合格基準点としています。
近年の合格率
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受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
H24 |
学科 |
22,385人 |
11,414人 |
51.0% |
実地 |
16,176人 |
5,558人 |
34.4% |
H25 |
学科 |
20,576人 |
9,677人 |
47.0% |
実地 |
16,686人 |
6,912人 |
41.4% |
H26 |
学科 |
20,580人 |
8,562人 |
41.6% |
実地 |
14,210人 |
5,710人 |
40.2% |
平成26年度試験結果の総評
近年の合格率は、学科試験では毎年4~5%程度下降し、実地試験では落ち込みの大きかった一昨年からやや上昇した昨年からはまた少し下降しており、学科・実地ともに40%台で、ここ10年間のうちの比較的高い年度の50%前後からは大分低下した状況となっている。このような合格率の推移からみると試験はやや難化傾向にあるといえる。
実地試験の出題傾向と対策
平成26年度の出題形式や出題数は例年通りで、その内容も近年の傾向から予測範囲のものでした。
問題1の「施工経験記述」は、平成23年度に「品質管理」、24年度に「建設副産物・環境」、25年度に「施工の合理化」が、各々出題され、近年では、これらの問題が一定のサイクルで出題されており、26年度は、23年度でも出題された「品質管理」となった。
問題2の「一般記述」は、近年は、「災害対策等」、「仮設設備の設置計画の留意・検討事項」及び「作業開始前の安全点検事項」が出題される傾向にあり、26年度は墜落災害、崩壊・倒壊災害、重機関連災害の「3つに関する災害対策」についての出題であった。
問題3の「躯体工事」と問題4の「仕上工事」は、前年と出題形式が入れ替わるというパターンを踏襲している。
問題5の「施工管理」は、近年続いているバーチャート工程表の読みとり、問題6の「法規」も3つの関係法令からの穴埋めであった。
問題3と問題4は若干例年より難度が高かったが、重要な得点要素である問題1と問題2が過去の出題の延長上にあるので、適切に準備された受験者は、十分合格ラインの得点がキープできたと思われる。
合格基準が例年の60%以上から58%に引き下げられ、さらに合格率が昨年度を下回った結果をみると、問題の難度が高くなったとも考えられるが、今後の受験対策としては、これまでの過去の出題を中心にした学習法を崩さず、確実に得点を確保することを基本に進めることが肝要である。その上で、新傾向や細かな設問にも対応できるように、基本事項をしっかりと理解した上で、応用力を身につけることが重要である。
施工経験記述と施工計画については、従来通り、過去の出題内容から対策範囲を絞り込むことが最も有効な方法であるが、あらかじめ準備する設問・解答が、題意に応じて自分の経験として消化され、客観的な内容として記述できるかが、合否の分かれ目となる。出題の類型化が進む状況からみて、未消化の書き写しとみられる解答は、より厳しい採点の対象となることも予測され、設問に対して、まとを得た簡潔明りょうな適切な記述内容が求められるものとして、対策を練ることが重要である。まず学科試験対策時点から、実地試験ではどのように知識が生かされ、自分の経験と結び付くのかを心に留め、興味をもって学習する心構えが、後の実地試験での負担をすくなくし、合格へと導く力となることを銘記することが重要である。
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