34 建具工事・ガラス工事②
【No.1】ガラス工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- はめ込み構法において、ガラス小口とはめ込み溝の底との間には、地震時に建具枠が変形したときの接触を防ぐために、セッティングブロックを用いてエッジクリアランスを設けた。
- 引違い窓のセッティングブロックは、フロート板ガラスの両端部からガラス幅の4分の1の位置に設置した。
- 外部に面する複層ガラスの取付けにおいて、グレイジングチャンネルを用いた。
- 養生を取り外した後の熱線反射ガラスの清掃については、ガラス表面の反射膜を傷つけないように、軟らかいゴムやスポンジを用いて水洗いとした。
【解説】
3.複層ガラスは、他のガラスの倍の重さがあり、傷が付きやすく、またエッジ部分の欠けや傷は、水分の侵入をまねく。グレイジングチャンネルには、水密性がないので、ガラス面についた雨水は、サッシ内に流れ込んで劣化を進行させる。よって良質の弾性シーラントの使用が望ましい。
正解 3
【No.2】ガラス工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 外部に面した建具の網入り板ガラスのはめ込みにおいて、下端のガラス溝に径6mmの水抜き孔を2箇所設けた。
- DPG構法における強化ガラスにおいて、点支持金物を取り付けて支持構造と連結するための点支持用孔については、強化加工前に工場で加工した。
- 高遮蔽性能熱線反射ガラスの清掃は、ガラス表面の反射膜を傷つけないように、軟らかいゴムを用いて水洗いとした。
- グレイジングチャンネル構法において、水密性・気密性を低下させないように、ガラスの四周に巻き付けたグレイジングチャンネルをガラス下辺中央部で突き合わせた。
【解説】
4.JASS17.2.6.3.Dより グレイジングチャンネルの小口は、突合せで接触しているだけなので、水密性、気密性が低下するおそれがあり、比較的支障の少ないガラス上辺中央部で継ぎ合わせを行う。
正解 4
ガラス工事については、取付け加工や固定に関する出題が見られます。ガラスの種類や取付け工法により留意点が異なるので注意しましょう。
なお、例題No.2枝問2の『DPG構法(ディーピージーこうほう)』とは、「Dot Point Glazing」の略称で、サッシを設けず、孔を開けたガラス同士を点支持で連結する工法で、1980年代中頃よりアトリウムなどで採用されているものです。
|