31 左官工事・タイル工事・石工事①
【No.1】左官工事、タイル工事及び石工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 左官工事における鉄筋コンクリート壁等のモルタル仕上げに用いるモルタルの調合において、上塗り・中塗りの強度については、モルタルが剥落しないように、下塗りの強度に比べて高くした。
- コンクリート打放し仕上げの外壁の改修において、コンクリート外壁部の比較的浅いはがれ、はく落の補修に当たり、ポリマーセメントモルタル充填工法を採用した。
- 張り石工事における床用敷きモルタルの調合については、容積比でセメント1に対し砂4とした。
- タイル後張り工法において、外壁タイルの引張接着強度及び破壊状況の判定のための試験体の数は、100m²以下ごとにつき1個以上、かつ、全面積で3個以上とした。
【解説】
1.モルタルの調合は、下地側に塗られるものほど強度を大きくする(下塗りから上塗りにいくに、従いセメント混合比の少ない『貧調合』とする)。
正解 1
【No.2】タイル工事、石工事及び左官工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- セメントモルタルによる磁器質タイル後張り工法において、タイルの剥離防止のために、タイル目地の深さがタイル厚さの2分の1以下になるまで、目地モルタルを充填した。
- 外壁乾式工法による張り石工事において、石材の最大寸法については、安全性、施工性等を考慮して、幅1,000mm、高さ800mmとした。
- 壁のタイルの改良圧着張りにおいて、タイル下地面とタイル裏面の双方に張付けモルタルを塗り付けた。
- コンクリート壁下地のモルタル塗りにおいて、骨材に用いる砂の最大寸法は、塗り厚に支障のない限り大きいものとし、塗り厚の3分の2とした。
【解説】
4.JASS15.2.4aより 砂の最大寸法は、塗り厚の半分以下で、塗り厚に支障のない限り粒径の大きいものを用いるものとする。これは骨材の体積に対する表面積を小さくして、セメント・ペースト中の水量を低く押えて、ひびわれを少なくするためである。
正解 4
「左官工事」に関連する出題です。「タイル工事」、「石工事」については、モルタルを使用する『湿式工法』によることが少なくありません。施工規模や使用材料などの自由度が高い反面、作業者の技能や施工環境、あるいは下地の処理や養生など、現場での施工状態が品質に大きく影響します。
工法は適用箇所や材料によって様々ですので、過去の出題などを参考に各工法の特徴と留意点を学んでおきましょう。
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