23 鉄骨工事①
【No.1】鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 錆止め塗装において、工事現場溶接を行う部分の両側それぞれ100mm程度の範囲及び超音波探傷試験に支障を及ぼす範囲については、工場塗装を行わなかった。
- 鉄骨製作工場における鉄骨の孔あけ加工において、設備配管用貫通孔の径が80mmであったので、孔あけ用のアタッチメントを取り付けた手動ガス切断機を用いて貫通孔部を円形に切断した。
- トルシア形高力ボルトの締付けの確認において、ナット回転量に著しいばらつきの認められるボルト群については、その群のすべてのボルトのナット回転量を測定して平均回転角度を算出し、平均回転角度±30度の範囲のものを合格とした。
- スタッド溶接において、施工に先立ち、適切に溶接条件を設定するため、スタッドの径の異なるごと、午前と午後それぞれ作業開始前に2本の試験スタッド溶接を行い、曲げ角度15度の打撃曲げ試験を行った。
【解説】
4.建築工事監理指針7.7.4より スタッド溶接において午前と午後の作業開始前に、適切な溶接条件を設定するために試験溶接を行う。試験溶接は、2本以上のスタッド溶接を行い、30度の曲げ試験を行って溶接条件の適否を確認する。
正解 4
【No.2】鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 寸法精度の受入検査は、鉄骨製作業者が行う社内検査記録の書類検査とし、特に必要とする場合は製品を抜取り、寸法を測定する対物検査とする。
- 鉄骨製作工場における鉄骨の工作において、高力ボルト用孔の孔あけ加工はドリルあけとし、接合面をブラスト処理する場合には、ブラスト処理後にドリルあけ加工する。
- 柱梁接合部の梁端溶接部において、入熱量が大きく、かつ、パス間温度が高過ぎると接合部の強度や変形能力が低下することがあるので、溶接作業中に入熱量とパス間温度の管理を行う。
- トルシア形高力ボルトの本締めについては、専用のレンチを用いてピンテールが破断するまでナットを締め付けた。
【解説】
2.JASS6.4.8.(1)より 高力ボルト用孔の孔あけ加工は、ドリルあけとし、接合面をブラスト処理する場合は、ブラスト前に孔あけ加工する。
正解 2
鉄骨工事に関しては、加工から組立て、接合部など様々な要素が出題されますが、特に専門的な事項や詳細についての問題は比較的少ないようです。基本事項を正確に理解し、過去に出題されたものは的確に得点できるように準備しましょう。No.1の枝問4は、スタッド溶接に関するやや詳細の数値を問う問題ですが、覚えておかれるとよいでしょう。
No.2は基本事項ばかりです。再度確認しておきましょう。
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